人道主義者

今世紀の多くの技術の驚異 ― 医学、交通機関、核エネルギー、電子通信にもかかわらず、私たちは深刻な問題を抱えた社会に生きています。 薬物乱用、犯罪、道徳の衰退という三重の猛攻撃を受け、この世界の多くが荒廃した地と化していきました。 例を挙げると、米国ではマリファナが最大の換金作物となっており、同時に違法薬物による年間の収益は推定総額5,000億ドルにも上ります。 これらの数字に加えて、さらに7,120億ドルが医療や精神治療の薬物に使われています。最終的に、地球の人々が商品やサービスに払うよりも多くの金額を薬物に費やすという、まさに惑星規模の危機に直面するに至っています。

しかし、不正に得られた収益は、今日の薬物乱用を測るひとつの物差しでしかありません。 犯罪との結び付きがもうひとつの物差しです。 合衆国司法省の調査によると、暴力犯罪で逮捕された犯罪者の半分は違法薬物のテストで陽性を示し、それは年間140万件に上る暴力行為に反映されています。しかし、人間の苦悩を考えると、その代価は計り知れないものです。

薬物乱用と犯罪の真の原因は、まだ議論の余地はありますが、「ポストモダンの道徳の危機」と呼ばれるものにあります。 ここにもまた、不安を駆り立てるような事実があります。結婚の40パーセント以上が離婚に終わり、アメリカ人の若者の約40パーセントが金銭的な利益のために嘘をつくと認めています。また、64パーセントの人が試験でカンニングをしたと告白しています。 状況は、サイバースペースでの不正行為へと、さらにぞっとするような様相を示しています。 つまり、Web検索の最低でも10パーセントがポルノ・サイトであり、ソフトウェアの40パーセントが海賊版なのです。 ですから、強盗、横領、あらゆる形態の盗みが伝染病のように広まり、歴史家がこの時代を、ローマの崩壊以来最大の「不道徳時代」と呼ぶようになったとしても驚くには当たらないでしょう。

1950年、この社会の向かう方向を察知していたL. ロン ハバードは、この希望を実現させる手段を探し求め始めました ―

「人間が再び自分の足で立ち、非常に混乱した機械的な社会の中で自分自身を見付け出し、そして自分自身に対して、自分を創造した幸せのいくらか、誠実さのいくらか、そして愛と優しさのいくらかを取り戻せることができるという希望です。」

そうして人間の良識を取り戻すための人道主義的な技術が生まれました。これからそれをみなさんにご紹介します。